
恋して桜!
第3章 もしも、近藤さんに惚れたら…
悲恋になるかも…
エセ関西弁炸裂!色々注意。
うちの源氏名は明桜。
うちは、女郎…
故郷には病気した母と、幼い兄弟がいる。
うちが頑張らな、うちが仕送りせな、
みんな明日の、おまんまさえ食べられへんのや。
生まれた故郷から遠く離れた廓の中で
故郷とは違う言葉で
籠の鳥より綺麗に鳴いて、
旦那はんにお金落としてもらわな…。
今日の相手は新選組らしい。
あまり政治や情勢に明るくない私だって、
あんまり良くない風の噂くらい知ってる。
私の気持ちとは逆に綺麗なお月様が顔を出していた。
『波、風立たないといいけど…』
…はっ!いけない。故郷の言葉は御法度だった。
「明桜〜、お客様がお待ちどすぇ〜」
おかあはんが呼んでる。はよ行かな。
『今、行きますさかい』
私はお座敷へ向かった。
