
この手を離さないで
第8章 第八章 迷い
カウンターをみると、俊がキッチンの谷口さんと楽しげに話していた。
「お待たせ。ごめん一人して」
『お帰り。
先に注文しちゃったけど大丈夫?』
「うん。待たせたの私だし」
私も俊の隣のカウンターに座って二人の会話に混ざる。
「まったく、渚ちゃんがこんなイケメン連れてくるから驚いたよ」
驚いたって…。
「谷口さんそれどーゆー意味ですか?」
「まぁそう怒んないでよ
はい、お待たせ。」
目の前に美味しそうなパスタが置かれた
「うわー!
美味しそう。
いただきます!」
