
『幼なじみ』
第26章 偵察
そして・・・
興奮冷めやらない様子の
春斗は・・・
拓弥を見つめながら・・・
更に・・・
立て続けに畳み掛ける・・・。
「でさ・・・!
これがまた・・・
笑っちゃうんだけど・・・
喜多見さん・・・
何処から・・・
どう見ても・・・
金持ちの
ボンボンみたいな・・・
格好してんのよッ!
ありゃ・・・
女・・・騙す気満々だ・・・!
って・・・
俺・・・すぐに勘づいてさ!
で・・・
どうにか・・・
探り入れようと思って・・・
手始めに・・・
梨香を喜多見さんに
近付かせたらさ・・・
やっぱ・・・
梨香の色気には
敵わないのか・・・
まんまと
ナンパし出して・・・
罠に掛かったって訳ッ!
ククク・・・
で・・・
後から梨香に
聞いた話によると・・・
喜多見さんは・・・まず・・・
大学生を装って・・・
偽造した名刺を
手渡して来た後・・・
なんと・・・!
【近々・・・
俺のマンションで
業界人集めた
パーティー開くから・・・
是非・・・君を招待したい!】
って・・・
超ノリノリで
誘って来たんだってッ・・・!
ってコトはだよ・・・?
拓弥が・・・
調達してきた薬物は・・・
多分・・・この・・・
喜多見さん主催の
怪しいパーティーで
使われるんじゃない・・・?
間違いないっしょッ・・・!」
いつしか・・・
二人は立ち止まり・・・
その場で真剣に・・・
春斗の話を聞く拓弥に・・・
漸く・・・
喜多見の悪の全貌が・・・
明らかに
なろうとしていた・・・。
