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『幼なじみ』

第21章  回想



「でね・・・あたし・・・


何故か・・・


クラスに
必ず一人は居る
ガキ大将的な男に・・・


目ツケられるように
なってね・・・


三編みしている
長い髪を・・・


グイグイ
引っ張られたり・・・


筆箱とか上履きとか
隠されたり・・・


軽いイジメ
受けてたの・・・。


そしたら・・・拓弥・・・


メソメソ泣いてる
あたしに気付いて・・・


何も言わずに・・・


そのガキ大将を
ぶっ飛ばして
くれたんだぁ・・・。


それからは全然
イジメも無くなってね・・・


この一件は・・・
ほんと今でも・・・


拓弥に
感謝してるよ・・・!」


目を閉じながら・・・
拓弥との思い出に
浸るあたしに・・・


美波が突然・・・
待ッタをかける・・・。


「ちょっと・・・ちょっとッ!


悠希さぁ・・・


拓弥君が
悠希を助けてくれた事は・・・


そりゃぁ・・・良かったな・・・。
って思うけど・・・


まさか・・・
思い出しながら・・・


拓弥君の事
好きになったり
してないよねッ・・・?!


拓弥君は・・・
いくら親友の
悠希でも・・・


絶対に譲らないからね・・・?」


少し不貞腐れ気味に
話す美波の姿に・・・


あたしは・・・
思わず・・・
我に返った・・・。









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