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ツンデレ彼女。

第1章 朝 ♢賢人ver.

ピピピピッ…ピピピピッ…
俺の耳元でうるさい目覚ましが鳴り響く。
まだ寝ていたい。5分のスヌーズをかけてまた布団に潜る。
すぐにうとうとし始めたときだった。

ーーバンッ
「お兄ちゃあん!?あっ、やっぱり二度寝してるー!今日は入学式なんだから、今日くらいスッキリ起きなよね!!」
勝手に部屋に入ってきて俺から布団を引き離そうとしてるこいつは俺の妹、双葉(10)。俺の入学式は午後からだっつーのに、小5の双葉はもう学校が始まっていて、こんな朝早くに起こしに来やがった…。

「あーうるさいうるさい。俺はまだまだ時間あんだよ。まだ寝かせろっての」
しっしっと手を払うが双葉は動じない。
「お兄ちゃん!起きてよーっ!一緒に朝ごはん食べよ?」
「……。ちっ、仕方ねーな。わかったわかった、そこどけろ」
「やったー!ごはんごはんーっ」
双葉は駆けていった。
まあ、なんだ、双葉とは歳が5つも離れているわけでたったひとりの妹なわけで。なんだかんだで俺は甘い。

俺も双葉の背中を追って、リビングへと階段を降りた。

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