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プリンセスを護衛

第21章 長編 冬の関西紀行

美憂はそんな優馬をジロッと見た。

「何よ?」

「あっ、いや。そんな風に笑ったミュウを見たのは初めてだったから。やっぱり高校生なんだな。」

「悪い?」

「いや、可愛いなって。」

「なによ、バカにして…。」

美憂は口をツンッと尖らした。

「でも、意外だな。」

優馬が不意に言った。

「何がよ。」

「お前、お嬢だろ?こういう甘ったるいもの苦手かなと…。」

「あら、私は和菓子とか甘いものは平気よ。」

「へえ、意外。」

そう言いながら外に出ると泉と大地がいた。

「あれ?2人も食べに来たの?」

「ううん。」

大地が首を振る。

「これ買おうと思って。」

泉が見せたのは夫婦善哉のミニチュアのキーホルダー。
ご丁寧に箸まで再現されている。

「あははっ!なにこれ?かわいいっ!」

美憂がおかしそうに笑う。

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