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理想と偽装の向こう側

第19章 罪悪感?

◎ ◎ ◎ ◎

「ん…。」



意識が戻ると、シートを倒して身体にブランケットが掛けられていた。



「あ…これは…。」



ぼうっとした頭で、一人言の様に言うと



「あぁ…一応常備してるから。」



シートに肘を付けながら片方の手で、私の髪を頬から払う。



「…何時…。」



どれくらい経ったんだろう、時計を探すと。



「17時だよ…二時間位かな寝てたの…。余り寝れてないの?」



そう問いながら、髪を払った手で頬を撫でる。
まだ、虚ろな意識で気持ちよく感じてしまう。



小田切さんと、ギクシャクしてて今週余り寝れてない。 



「大丈夫よ…。もう帰るね…ありがとう…。」



身体を起こそうとすると、嘉之が覆い被さってきた。



「ちょっと!」



何っ!
嘉之は、私のお腹に優しく手を置いて



「香織…俺の子だよな?」



「なっ!まだ調べてない!妊娠したかなんて分からない!」



額を当ててきて



「妊娠してたら…産むの?」



止めてよ!!


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