テキストサイズ

理想と偽装の向こう側

第18章 永久と再会

「分かってるよ…。でも、もうしばらく時間はかかる…。」



「あぁ…ただ、自虐的になり過ぎるなよ。」



ポンッと、俺の肩に滝島は手を載せた。



******

目の前には、月明かりで煌めく川が流れてる。



滝島には、いつも励まされる。



『ヒナちゃんは、そんなお前も解ってたから、手紙を残したんじゃないのか。』



光花は、俺の弱さを解ってたんだろうか?



だから、俺の胸では泣かなかったの?



自虐的になるなと言われても、罪悪感で身体中が渦巻く。



「はぁ…。」



この闇に堕ちていく感覚…。



這い上がれるのか?
誰か引き上げてくれるのか?



その瞬間…あの子の瞳が脳裏を過る。



名前も知らない、二回しか会った事がない…。



でも、力強い決意を秘めた女性…。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ