テキストサイズ

理想と偽装の向こう側

第18章 永久と再会

「じゃあ、もう一口!あ~ん!」



「は、はい!あ~ん…んっ!」



しかめながら、ゴックンと飲み込む光花に笑顔で誉める。



「はい!良く出来ました~!」



「へへ…。」



「はい…あ~ん…。」



「あ……ん…。」



君が一口一口飲み込む度に
『生きてくれ!』と心の中で叫び続ける。





そんな儚い願いを込めて、スプーンを君の口に運んだんだ…。



◎ ◎ ◎ ◎

三時間くらい経ったら、お義母さんが戻って来た。



「光花、さっき配膳の人に会って驚いてたわよ!今日は沢山食べれてたって!」



「本当!」



嬉しそうに微笑みながら、俺の方を見たので、微笑み返す。



それと同時に、普段殆ど食べれてない事実も知る。



「小田切さんのお陰ね~。」



「うん…。」



お義母の言葉に照れ臭そうに光花は、頷いた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ