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理想と偽装の向こう側

第17章 希望と絶望

「分からないな…検査次第じゃ直ぐに退院かもよ!」



「うん…そうだね。」



「食べよう!頂きます!」



「うん…。」



「旨い!やっぱり」



そうは言っても、光花は殆ど食べずにいた。



俺はと言うと、滝島の事とか当たり障りない話をテンション高めに話を続けた。




◎ ◎ ◎ ◎

俺が、風呂から上がると、パジャマ代わりに貸したTシャツ姿の光花がテレビを観ながら座っていた。



寝てないで待ってたか…。



「光花…眠くないの?」



「うん…昼間寝ちゃったからかな…へへ…。」



別に寝てた訳じゃないのにな…。



「でも、そろそろ寝よう…。」



そう言ってベッドに向かうと、後ろから光花が抱き着いて、震える声がした。



「志信さん…抱いて…。」

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