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理想と偽装の向こう側

第17章 希望と絶望

恐る恐る聞いてきた。



もう一押しだ!



「いいよ…光花が付けたい設備を選びなよ。」



「ううん…一緒に、住んでいいのかな…私なんかと…。」



あっ!ソコか!!



「光花と一緒に住みたいからだよ…でも、ここだと狭いだろ?結婚して子どもとか産まれたら、尚更広い所がいいし。」



「結婚っ!!」



俺も勢い余って願望のまま言ってしまった言葉に、光花はまた、フリーズした。



でも、本音だし…ハッキリさせておこう。



「そう…だから、結婚を前提に一緒に住んで欲しい…。どうかな?」



光花は、俯いてしまった。



いくら何でも、ストレート勝負し過ぎたかな…。



「光花~?」



お伺いするように、顔を覗き込むと、ボソボソと何か呟いている。
耳を傾けると



「ありがとう…。」



と、聞こえた。



「え…。」



「ありがとう…志信さん。凄い嬉しい…。」



少し瞳を潤ませながら、光花はの顔は笑顔で綻んでいた。

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