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理想と偽装の向こう側

第14章 時限爆弾

「じゃあ…行って来ます!」



「あぁ…。」



これからが、決戦だ!



◎ ◎ ◎ ◎

1日の仕事を何とかこなす。 
気持ちの乱れから、支障をきたすわけにはいかないが、正直しんどい。



その度に、左腕のブレスレットに触れて勇気をもらう。



樋口さんが、ブレスレットに気付いて



「珍しいね!なべちゃんがアクセサリー付けるの。」



「あ~。嫌いじゃないんだよ!これは、気に入ったし。」



「そうだね~!可愛いね!」



「へへ…ありがとう~。」



なんか嬉しくなった。



でも、現実は変わらない…。



「チャラチャラ~!」



嘉之からのメールだ。



『仕事の目処たつ時間教えて。』



…まだ、午前中なんですけど…。



『分かった。15時に一旦メールするから。』



っと、すると



『その前に昼にくれる。』



こいつ~!!



『分かった。』



送信…。



て、言うか…これ毎日かい?



「はぁ~…。」



恐ろしく重いため息が出た。



「なべちゃん、どうしたの~?」



とっととイタリアへ、行ってくれ!!



…と、メールを送りたかった…。



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