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理想と偽装の向こう側

第10章 信頼と疑惑

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頬杖付いて、頼んだフローズンカクテルのストローをくわえ、上下に動かしながら色々考えていると黎子が



「なに、両〓勘吉みたいな顔してんのよ。」



「なっ!そんな顔してないよ!」



てか、いきなりこ〓亀かい!?



今日は、黎子と久々にPiazzaに飲みに来たと言うか、話を聞いてもらいたくて、呼び出したが正しい。



「眉間にシワ寄せるの止めときなさい。深く刻まれちゃうわよ。」


 
「は~い。でも、思い出すとこうなっちゃうんだもん。」



「はいはい!それにしても、元木って子強烈ね…ちょっと興味深いけど。」



「興味深い?どこがよ!」



「利己的なところ。今読んでる遺伝子学に書いてあるのよね…遺伝子の利己的性質について。」



「はぁ~?難しそうだね。」



「ふふ…自己の成功率、生存と繁殖率を他者よりも高めることを定義してるのよ。」



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