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理想と偽装の向こう側

第6章 予測不可能

どうしよう…。



でも…なんか断りづらい…。



「はぁ…ここですかね。」


結局、座ってしまう。



小田切さんの足の間にスッポリ収まった。



本当に流され易いな、私!



「明かり、暗めにしますか?」



「う~ん…明るくてもいいよ。」



明るくてもいいんだ。 
今までは、電気消して観てたのに…。



色んな疑問がありつつ、再生した。 



「シリーズになってて、ちょっとグロいけど主演の女優さんが美人さんで、結構観ちゃうんですよ。」



「へぇ~。」



ん?反応薄いな。



小田切さんの表情は、見えないしな。
左右を見ると、小田切さんの腕が膝に乗せられ、片腕はビールを持っている。



背中で存在を意識してしまう。

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