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理想と偽装の向こう側

第2章 出会い

「ダメッ!死ぬ!!」



心臓止めちゃいかんでしょっ!



そんな実際直ぐに起こり得ないどころか、状況判断が明らかに誤っている私の発言に、彼は一瞬切ない表情を見せたが、ふっと柔らかく笑いハッキリと言った。



「死なせないよ。」



「えっ?いや、違っ…そう言うことじゃなくて…。」



「まず、お試しでもいいんじゃない。」



「お試しも…なにも…。」



「これも何かの縁ですよ。」



そう言った彼の笑顔は、余りなも無邪気だったから…。

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