
S×強気で恋になる
第57章 遠くなった俺
くそー・・・最悪だ
バイ菌入って化膿するかもとか
変なこと言うから・・・
何が楽しくて髪の毛洗われなきゃなんねーんだ
はぁ・・・
ザアァァァアーー!!
「うわっ!!ちょ!目に入った!!!お前流すなら流すって言えよ!!!」
「目つむってろ、って言ったろ。ほら、終わりだ。縫合したとこ、あとで消毒してガーゼ貼ってやるから、あ、あんまりタオルでゴシゴシやんなよ?あと、ドライヤーで完全に乾かせ。返事は?」
「っ、わかった!!わかったから、も、出てけ・・・っ、」
「ときたま本気で殺したくなるよな、お前って。」
そう脅され岡崎が風呂から出て行く
なんか・・・
なんだっけ
なんか思い出せそーで
わかんねーっーか・・・
でも、誰かが呼ぶんだよ俺を
はぁ・・・
チャプンって音をききながら、
俺は風呂場をはなれた
飯・・・飯作ったら思い出すか?
なんか、結構腹立つし
俺のために怪我してこーなったんは
本当にわりーと思ってるけど
あんま一緒にいねーほーがいいのかなーとか
思うし
俺どんどん遠くなってねーか?
お仕置きしてぇ
っーか、なんかこの疲れは別からきてる気が・・
とりあえず飯作って、上の家帰って寝よ
なんか、こーゆーとき
そっとした方が思い出すって言うだろ
そう思って、あいつが好きだった
ミネストローネを簡単なトマト缶とショートパスタ、ベーコンや野菜をいれて作る
メモ書いたし
弱火で煮込んどいたら
あいつがドライヤー終わったらちょうどいい出来ごろになんだろ。
軽く身支度をし
脱衣所へ入ると、純平が頭の傷を鏡にうつしていた
「お前ってなんでもそーやって見るよな。チンコも、ケツの穴も、そーやって朝とか心配して見てた。可愛いな。ミネストローネ作って、火にかけてるからそれ食え。消毒忘れんなよ。で。あとドライヤー丁寧にやれ。じゃーな」
そう言って歩き出すと
純平が口をあけた
「待って!!!・・・・・ありがと、な、・・」
「思ってねぇくせに。明日から会社頑張れよ。じゃな」
ガチャンっと出て行く扉は冷たくて
俺はこれでよかったはずなのに
なんでか心につっかかって
モヤモヤが止まらなかった
