
S×強気で恋になる
第52章 気持ち
ガチャっと扉をあけると
電気がついていた
起きてんのか
そう思ったあたりで、リビングの扉が開く
「・・・おかえり」
「あぁ。これ、お土産」
すっと差し出すと
案の定飛びついてきた
「まじ!?やった!!!お前、最近ケーキ多いな!」
「たまにはいいエサやんねーと、うるせーからな。」
「んだよ、それ。」
そう言いながら
テーブルの上で箱を開ける
可愛い
にしても不器用すぎんだろ。
セロテープ開けれてねぇから
肝心な中身見えてねーし
「犬並みの不器用さだな。貸して、開けてやる」
「できるから、うっせーな!!」
「おい、力むなって。思わぬ力が働いて、ケーキ飛んでったらどーすんだよ!!貸せって」
「や、箱持つなよ!!!引っ張んな!!やめろ!!!」
っ、こいつ強情だな、
開けてやるっていってんだろ!!!
再び俺が箱に触れようとしたら、
力一杯セロテープを引っ張っていた純平の手が離れ
ケーキの箱が床に落ちた
っ、やべ・・・・
俺なんもしてねーからな!!!
「あっ・・・・」
「だから言ったろ!!!どけ。拾うから。っ、これだからガキは困る」
「っ、ごめん。・・・それまだ食べれるから・・・置いといて」
「はぁ?拾い食いすんなったろ。また買ってきてやるから。・・・わかったよ。わかったから、その顔やめろ!!」
んな悲しそうな顔すんなって・・・
「だって、捨てたら・・もったいねー・・・だろ。俺が責任もって食うから・・・」
まあ、箱の中でぐちゃってなっただけで
床には落ちてないからヘーキか
そう思いながらお皿にうつしてあげる
純平はその様子をずっと見ていた
・・・手伝えよ
お前が落としたんだろーが!!
そう思いながら皿にのせたケーキを机の上に置くと
純平が椅子に座った
こいつ・・・!!!!
「お前いくつだ。子供が!!自分で拾えよ!!自分でやれよ!!!ほら、こぼすなよ!!!ちょ、まだ食うなって!!飲み物は?!用意しろよ、それくらい!!!お前、っ、ぶん殴るぞ!!」
俺はお前の家政婦か!!
親か!!
なんなんだよ・・・
