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S×強気で恋になる

第80章 真一のバカ

くそ、あいつタピオカいねーじゃん

そう思いながら
ウロウロする

どこにいんだ、純平・・・


そう思ってると
小さな女の子を抱っこしている
純平らしき人を見つける


純平?!


後ろ姿だったけど
背丈と髪の毛と頭の小ささから
絶対あいつだと思って
すぐ後ろまで詰め寄った


ーすみません、この子迷子みたいで。もう大丈夫だからね

懐かれたのか、純平のシャツを握る
小さな女の子を降ろして
スタッフに渡した

女の子のためか
いつもよりニコニコしていて
俺までつられて笑いそうになった


そのまま見守ってたら
純平が腕時計をみてほんの少し慌てた感じで
引き返すのがわかって
俺は駆け寄って後ろから抱きしめた


「わっ!!!ちょ、あ、真一?!」
「お前が迷子だ馬鹿」
「はぁ?俺迷子じゃねーし。」
「お前ガキに好かれるな。俺もガキだったらお前に抱っこしてもらえたかも」
「ちょ、人たくさんいるから、離せって・・」

純平がそう言うから
俺が腕をするっと離す

と、純平が急にその腕を掴んで歩き出した

「まだ何も買ってねーんだよ。早く買いに行かなきゃ藤間に怒られるだろ?」
「・・・・あぁ、そうだな。」


純平の手・・・
あったかくて・・・・












痛ぇ!!!!!





こいつ・・・!!!
お前の速度についていけねーわけねーだろ!!
お前を追い抜かさないように
なおかつ引っ張られるように
俺が後ろで歩くの大変なんだよ!!

俺の腕ガッツリ掴みやがって・・・!!!





ちょっと嬉しかったのに
ちょっと楽しかったのに




痛い!!!



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