
S×強気で恋になる
第76章 粉雪
水をとろうとすると
ラップがかけてある皿が入っていることに
気づいた
あいつ晩飯はいらねぇったのに
俺の分のサラダが作られていて
俺は笑っていた
あったけーやつ
何から話せばいいのか
わかんねーな
あいつは口下手だし
俺もすぐ怒っちゃうし
身体を先に求めてきた分
俺たちには埋めるべきことがたくさんありすぎる
何から話す
何から伝える
このままあいつここから出して大丈夫か?
・・・ちげーな、大丈夫なんだ
あいつは俺を好きで
俺を必要としてくれてるって
分かったんだから
俺こそ
あいつを調教、躾って
犬扱いしてねーで
ちゃんと恋人としてみないとな
対等になりたい
そう言っていた純平を思い出して
俺はため息をつく
難しいーよ、お前のしてーこと
お前年下だしよ、ガキなんだもん
うだうだ考えてねーで
寝よっと
パタンと冷蔵庫を閉め
寝室へ行くと純平はいつもみたいに
隅っこで寝ていた
真ん中でデーンと寝て
俺のとこもあっためとけよ
そう思いながら、
横に忍び込み純平を抱きしめる
こいつあったけー・・・
「・・・ん・・・・」
「そうそう。頭こっちな。おやすみ・・・」
軽くキスをして純平の右手を握りしめる
密着しているわけじゃないけど、純平の呼吸と体温は俺を眠りの世界にすぐ引き込んだ
