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S×強気で恋になる

第68章 贈り物

くそ・・・

弟だって思えば思うほど
俺が変になりそうだ


傷つけて痛めつけてるのに
そこで我に返って

っ、情けねぇ・・・


どーしていいか、わかんねーなんて


俺・・・っ・・・・



無言で手を引いていた真一が
急に立ち止まり俺は急ブレーキをかけていた


と、手を離しゴシッと顔を拭く後ろ姿が見えた


「・・・岡崎・・・・?」
「っんでもねぇ・・・。わり、・・」

え?


は?


なんで、泣いてんのこの人・・・
さっきまで楽しそうに
スイッチ押しまくってたくせに
なんなんだよ・・・


情緒不安定か?


っーか岡崎が泣くなんて何考えてたんだろ



そんなにチョコ買いにくるの嫌だったのか?


「岡崎?嫌ならコンビニ行かなくてもいいけど、・・・チョコ明日買ってくるし・・・」
「・・・・っ、も、笑かすなよ・・・っあはは。」

そう言って笑いながら向かい合い
岡崎が俺をぎゅーっと抱きしめた

「こんなに可愛いのにな、お前。苦労したな。俺の愛、ちゃんと伝わってるか?お前が欲しかったもの、埋められてるか?」


純平は無言だったけど
前と違って手を回してくれて

その手は俺の背中をしっかりと握っていた


まるで、
置いてかないで
捨てないで

って言ってるみたいで
また愛しさがこみ上げた

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