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S×強気で恋になる

第68章 贈り物

ヨロヨロ歩く純平が必死に俺の腕をつかむ

息は荒くて
目は俺のことをずっと涙目で睨んでいた


・・・そそるな


人が通るたんびに下を向いて
あの人達超イケメン、って言われると
顔を隠して


「純平さ、昔俺が兄貴だったらよかったのにって言ってたけど、今でもそう思う?」
「っ、わけ・・・わかんねー、・・ことっ、聞くな・てっ!!」
「・・・・・。全然可愛くないね、お前」

そう言って、カチッと出力をあげ
純平の手をほどきスタスタ歩く

「っ、・・・待って・・っん、・・も、むりっ、・・っん、・・」


無視して歩き、しばらくして振り返ると
本当に限界なのか
その場にしゃがみ込みそうな勢いで
フラフラと歩いたり止まったりをしていた


かわい・・・





「!!!純平、止まれ!!!!!」
「?・・・は・・?っ・・」


ほとんど千鳥足で歩く純平の後ろからバイクが走ってきていて

俺は猛ダッシュで走り
純平の腕を引いて外壁に純平の背中を押しつけていた

そのすぐあとに、ヤンキーかなんかが乗ったバイク数台が住宅街を結構なスピードで走り去る

「っ、あ、・・・なに・・・」
「・・・・・。フラフラすんな。引かれるだろ。・・・息整えろ。スイッチ切ったから。・・・・・ごめん」
「????・・・・っ、なに・・?」
「いいから。とりあえず、コンビニ行くぞ」


そう言って腕を引いて歩き出す岡崎の後ろ姿を見る



ごめんって・・・・


謝られても調子狂う



謝るのは当然だし、さっきまで
こいつのこと呪ってたけど
謝られたのは初めてで想定外だった


なんで、俺・・・謝られた?



俺が大事だから?
なんで?


なんか、モヤモヤする・・・

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