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?…好き…?

第14章 でも…

相変わらず、彼女はお喋りをする。
いつも、朗らかな彼女。
俺は、その顔を眺めていた。
彼女は、次の煙草に火を着けた。
俺は、吸い終えた煙草を灰皿に投げ入れ、彼女の左側にしゃがんだ。
助手席と同じ…
彼女の左の横顔…
堪らなくなる…
彼女の左手を、上から自分の左手で、包むように、握った…
彼女のお腹の上で…
お腹の…
温もりを感じる…
彼女の…
宝物…
思わず心の中で…
祈る…
ごめんね…
君がここに居るのに…
あんなことをして…
どうか…
健やかで…
ありますように…
お母さんの為にも…
何だか…
彼女の横顔が…
とても…
お母さんらしく…
感じた…
それさえ…
素敵に思える…
彼女の顔を…
もっとよく見たい…
俺は、中腰になり、彼女の顔を、覗き込む様に、正面から見た…
「わぁ、びっくりしたぁ~、ねぇ、びっくりしたねぇ~」
彼女は、話しかける様にして、俺の手が被さったままの左手で、お腹を撫でた。
俺は、彼女の顔を覗き込んだまま、微笑んだ。
一瞬、彼女も微笑んだように見えた…
不意に、彼女の顔が動く…
え!?
あっ!?
彼女は俺に…
kissをした…
何日ぶりだろう…?
彼女との…
Kiss…
多分、俺は…
自分が思ってる以上に…
笑みがこぼれていた…
「仕事…しなくちゃ…」
嬉しい…
ムチャクチャ嬉しい…
軽い…
Kissだけど…
彼女の方から…
してくれた…
小躍りしてしまいそうだ…
だけど…
どんどん…
分からなくなる…
彼女は…
どうしたいの…?
俺を…
どうするつもりなの…?
俺は…
もう…
もうないと…
思っていた…
そう…
思うべきだと…
彼女の…
柔肌を…
一糸纏わぬ姿を…
何度か見られただけでも…
触れることが出来ただけでも…
2度も…
彼女の中に…
入ることが出来ただけでも…
満足しなければと…

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