無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

確かに…
彼女と仲良くなり始めて、会えないかと突然近所まで行って、電話したりしたことは、今まで何度かあった。
特に、彼女が乳癌の検査をして、不安そうなメールを送ってきた時などは、気になってしまって、結局会えるワケもないのに、時間も考えずに、近所まで行ったりしたこともあった。
冗談半分で、彼女を驚かそうと、自分が休みの日に、職員駐車場の彼女の車に、彼女の好きなジュースを、置いたりしたこともあった。
確かに、立場が違えば、ストーカーに思えるのかもしれない。
彼女に、それを指摘されたことがあった。
何ヶ月も前のことだ。
それ以来、今日の様に、○○駅まで来て、電話することはあっても、それ以上余計なことはしていないし、彼女の家に自分からは、近付いていない。
それを、わきまえればこそ、彼女の家にだけは、行きたくない、知りたくない、と思っている。
冗談のつもりか…？
本気で、ストーカー呼ばわりするのか…？
本気なら…
こんな風に…
車に乗せたり…
エッチしたりしないよな…
色々と考えながらも、拒むことも出来ずに、結局、家の駐車場へ、連れて来られてしまった…
彼女は、近くに公園があるから、そこにでも居て、と言っていた。
でも…
何故か…
近くに居ては、いけない気がする…
俺は、彼女の家にすぐに背を向け、その場から離れた…
しばらくして、電話がきた。
「どこにいるの？」
「近くに居ちゃいけない気がして…○○の辺りまで…来ちゃった…」
「ご飯どうするの？」
「なんか…悪いし…ムリしないでも…いいよ…」
何だか…
自分が何をしているのか…
分からなくなった…
最低だ…
俺…
「○○○○○屋さんでも、行きましょ」
「そっちが…大丈夫なら…」
彼女が迎えに来て、○○○○○屋に行く…
ダメだ…
彼女の家に、連れて行かれるという、想定外の展開…
ストーカー君…
一気に、気持ちが落ちている…
店に着いて、食事するが、子供がまともに食べない。
イラついている彼女…
俺…
何しに来たんだ…
子守りにでも、役立てるかと思ってたのに…
迷惑な奴…
駅に送ってもらい、そのまま、帰った…