無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「んとにもお～、じゃなきゃ、今日だって、連絡取れる前に、○○○○○駅まで行かねぇよ…、次…いつ会えるか…分からないんだよ…、だから…今日…これで…、ここで…バイバイで…いいのかな…って…」
正直、自分自身で『ウザイ』と思った。
逆に、それでも言った。
かなり勇気が要った。
まだ、離れたくなかった…
もっと…
一緒に居たい…
「一服しましょ」
「あぁ…」
外に出る…
煙草に火を着けた…
彼女は、違う話を始めた。
「赤ちゃん…、本当に大丈夫かなぁ…？」
「ん…？」
「手術で…麻酔したりしたし…」
「ちゃんと…成長して…動いてるんでしょ…、大丈夫だョ」
「ダウン症とかさ…、産む前に、分からないのかなぁ…」
「歳とったら…、そういうリスク上がるのは確かだけど…、心配したら…、切りがないョ…、大丈夫だって…」
………
いつも、あっけらかん、とした彼女の、意外な面を見た気がした…
病気と妊娠…
やっぱり、彼女は彼女なりに、不安なんだ…
それなのに…
俺は…
妊娠中の…
彼女とえっちした…
そんな状態の彼女だからこそ…
慰めたかったし、癒したかったし、救いたくもあった…
俺は…
本当にそれが出来たのか…？
彼女は、あの時俺とすることを望んだ…
俺は…
それをいいことに…？
違う…
そうじゃない…
違う…
違うっ…
彼女は…
妊娠中に旦那とは無い…
そう言っていた…
彼女の赤ちゃんに…
もしもの事があったら…
俺の…？
もしかしたら…
彼女はそれを…
言いたいの…？
深読みし過ぎか…？
………
何にしても…
やっぱり、多少なりとも…
彼女は…
不安があるのかもしれない…
『大丈夫だよ…』
そう言って、抱きしめたくすらあった。
でも…
俺が…
そう思っても…
彼女がそれを…
望んでいると思えなかった…
………