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小心者の恋事情。

第7章 己の気持ち。

マンションの4階。

エレベーターを降りて一番奥の部屋。

栞菜がここに引越したのは2年前。


必要最低限の家電と家具しかない部屋は、あの時のまま。

コンパと称した家飲みんときも思ったけど…


「女ってもっと可愛いもんとか置くんじゃねーの?」

ぬいぐるみとか。

『んー?
邪魔じゃん。』

「サッパリしてんな。」

『虫きたらやだし。』

どんな田舎だよ。
ついでにどんな可愛いもん想像したんだよ?




腰を降ろしたラグの上は、髪の毛一本おちてない。

意外と綺麗好きだもんな、栞菜。


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