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暗い少女は明るい少女?

第55章 純の話

「ちょっと、純!僕、小学校の6年間しかピアノ、習ってないんだよ?バイエル程度じゃ大した曲、弾けないよ!」

いや、バイエルでも何曲かは有名な曲はあるのだがバッハのメヌエットはブルグミュラーレベルだし、モーツァルトのトルコ行進曲はソナタだから到底、弾けないし…と考えている。
それにしても…と柊一は考える。
純は喚いて暴れる柊一を平気な顔して引きずっていく。
スゴい力だ。
柊一は細身だが身長は純よりやや上背だ。
自分より大きな相手をそれも暴れている相手を引きずるなんて並大抵の力じゃ無理だ。

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