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暗い少女は明るい少女?

第55章 純の話

クラス中は大騒ぎになる。
柊一はその隙に灰音を廊下に連れ出した。
クラスメートは誰1人として気付かなかった。
人気の無い階段の踊り場まで来る。

「灰音、ごめんな。大丈夫?」

「うん…。どうして柊一が謝るの?」

「え?どうしてって…」

柊一は首を傾ける。
灰音は優しく言う。

「私、分かってるよ。私を庇うと柊一もからかわれるから見て見ぬふりしてるのかなって思ってたけど、柊一は自分が臆病だから私を庇えないって思ってたんじゃない?」

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