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ある朝、希一は声が出なくなった。
風邪気味なのでは？
そう思った僕は希一を連れて病院に行った。
そこで僕は信じられない診断結果を聞かされた。

｢弟さんの声が出ない理由は風邪ではないようです。｣

｢えっ？｣

意味が分からない。

｢風邪なら咽頭に炎症が診られるハズです。けれどそれが全く診られないんです。現に弟さん、喉を痛そうにしていましたか？｣

確かに、喉が痛いという様子も体がだるそうな様子も見られなかった。

｢つまり、どういう…｣