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暗い少女は明るい少女?

第53章 僕の弟

「まさか、偶然通りがかった訳でも無いだろ?何で俺がここにいるのが分かったの?答えろよ。柊一兄さん!」

希一が声を荒げる。

「希一、落ち着けよ。別に僕は兄としてお前が心配なだけ。だって最近、お前の様子がおかしいし、純がお前が宮城百合の家の近く歩いてたって言うから…」

「純…菊川さんか。」

希一が少しうつむく。

「だってお前、聞いたって答えないだろ?」

僕は畳み掛けた。

「やっぱり兄さんには敵わないや。」

希一はそう言ってクックッと笑う。

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