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暗い少女は明るい少女?

第53章 僕の弟

「希一くんが最近、おかしい?」

大学の空きコマ、僕は純に希一のことについて相談していた。
あの時の希一の顔が頭から離れなかった。

「そういえば…」

「何?」

「美奈がこの前、希一くんを見掛けたって言ってたような…」

「それ、本当か!いつ?どこで?」

僕が身を乗り出して聞いたものだから純は困ったように顔の前で手を振った。

「柊一、落ち着けよ。希一くんが心配なのは分かるけど。」

「それでどこで見たんだ?」

「それが…少しおかしな場所なんだ。」

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