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暗い少女は明るい少女?

第52章 僕と灰音~memory~

「ねえ、ミニカー、返してよ!」

「あ?さっきの泣き虫小僧か。」

「ミニカー、返して!あれ、僕のものなんだ!」

「返せって言われて簡単に返すかバーカ!」

その時、男の子の手からスッとミニカーを取り上げた手があった。

「はい、君のでしょう?これ。」

明らかに外国の血を引いていると思われる、色白の知的な顔をした、小学校5年生ぐらいの少年だった。

「人のものを取るのは泥棒。学校で習わなかったかい?」

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