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暗い少女は明るい少女?

第51章 僕が好きなもの

『ねえ、昨日の〇〇見た?』

『見たよ。〇〇くん、格好良かった~』

そんな話を女子がよく講義前の教室でしている。
僕はいつも思う。
そんな優し過ぎてイケメンの王子様なんていないよ…と。
そんな僕に灰音はこう言った。

『友達のために自分が殴られて頬貼らしたのはどこの優し過ぎる大バカ王子よ?』

灰音は多分、文化祭の後の純と如月との三角関係の出来事について言っているんだろうが、

『なぁ、その大バカ王子って僕のこと?』

『他に誰がいるのよ?』

そう言って灰音は顔を少し赤らめていた。

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