
許嫁から始まる恋
第5章 EPISODE #5
「じゃあ、あそこに入ろうか?」
「はい。」
小春の父親は辺りを見渡し、近くの
喫茶店を指差す。
歩いて2、3分ぐらいで着くだろう。
俺は頷き、先に歩く小春の父親の
後に着いていく。
喫茶店に到着し、扉を開けて中に入ると
店員が俺達を出迎える。
「いらっしゃいませ。
2名様ですか?」
「うん。」
「此方へどうぞ」
店員は俺達を席に案内する。
席に到着して、俺達は向かい合って
座る。
「珈琲1つ。遙君は?」
「俺も、同じので」
店員は畏まりましたと告げて下がる。
