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いつか…

第7章 :それでも





このときには

私は限界だったのかもしれない




おばあちゃんの家では相変わらずで

親も知っていながら見ないふり

「あの子もう家では預かれない」

おばあちゃんが親に

そう言っていることも知っていたし

悪く言われてるのも知っていた

私はどこにも居場所がなかった

パパの方のおばあちゃんの家は

おじいちゃんが単身赴任中で

おばあちゃん一人

隣の市なので自転車で30分以上はかかるけど

一人で何度か遊びに行った

「うちにきてもいいんだよ?
じぃじとばぁばなんだから」

今の状態を知っていなくても

そう言ってくれた

けど…

再婚相手の実家…

そう思う半面申し訳なくなる

私が家出したときに

パパの方のおばあちゃんたちと

親がもめたらしくて

それまではほとんど毎週のように

顔を出していたのに

このときに親は

「会いたくない」

ぐらいに言っていた

妹はまだ小学校低学年

そんなこと関係なく

会いたいんだろう

そう思って妹も連れて行ったりもした

パパの方の実家に行っていたことがわかると

お母さんの方の実家でおばあちゃんから

嫌みを言われた

妹にとったら

両方本当の祖父母なのに…




毎年夏休みになると

静岡の民宿に一泊二日で行っていた

今年は私以外で行ったらしい

「行ってくるから」

それだけ言われて

毎年嫌でも連れて行かれていたのに

なんだか家族の輪から外されたように思う

たまたまその日に実家に夏休みの宿題の

資料をとりに帰った

誰もいないから気も楽で

その日は実家で宿題も終わらせて

おばあちゃんの家に帰った

数日後

「あんた私達が出掛けてるときに
家にきたでしょ!!」

そうお母さんに言われた

『宿題で使うのあったし…』

そう言うと

「誰もいない時に家に来ないで!!」

家出したときには

「あんたの家はここなのよ!!」

そう言っていたのに

自由に自分の家に帰るのはいけないらしい

…呆れてなにも言い返さなかった














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