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君のため。

第99章 ~返金~

何回もする、もうさよなら、のメール。
でも私は往生際が悪い。
本当に区切りをつけよう。
こんなものを持っているからまたいつか、って捉われてしまうんだ。

それはお金。5000円。

私の交通費などにと以前彼からお金を渡されていたけど、悪いと思い少しずつ貯めていた。
そして今回のやりとりの間でそれはいつの日かのホテル代とすることになっていた。
いつか私が求めた時の。

彼女さんに一途な彼からは誘うことはない。
それなのに私の一方通行で抱いてもらいたいなんて、
そんな惨めなことを思っていたくなかった。
でもこのお金がある限り、
私は本当にいつか、と期待してしまう。そんなの嫌。

だから彼のお店に5000円を送る。

するととんでもないメールが返ってくる。

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