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君のため。

第100章 ~割り勘?~

返金した後返ってきたメールの内容。

そのほとんどは彼がいかに彼女さんのことを愛しているのか、
私との恋は本物では無かったのかとさえ疑うくらいに、
という目を覆いたくなるような内容。

そして私が一番言ってほしいようで言ってほしくない一文。
「もうサナのことは二度と抱くことはない」

…完膚なきまでの失恋メール。
この内容だけなら。
これだけだったら、やっと私はスッキリと忘れることができたかもしれない。


でもこのメールの中での信じられない部分。

「サナとのことをスッキリ忘れたいから今までのホテル代を割り勘にして下さい。10月に2回、11月に3回、12月に2回、1月に1回。毎回6000円は出してたと思う。それぐらいのことしないと忘れられないから!」



…何なの?

すごく色々な感情が沸き起こったけど、
とりあえず一番に思ったのは

1月に1回?別れのあの日?
ホテルなんか行ってないよ?
そんな覚え間違いするくらい、
あなたにとってあの日、あの日の私は
どうでもいい存在になってたんだ。
そんな覚え間違いするくらいなら、
最後に抱いてくれてたら良かったんじゃない?

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