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君のため。

第152章 忘れない。

すごく簡単な話なんだけど。

ただ一言、

「ずっと忘れないよ」

そう言ってくれるだけでいいのに。

なのにあなたは

「スッキリ忘れるためにホテル代、割り勘にして!」

って言うし。

忘れてもらっちゃ困るから、
もちろん私はそんなお金を払わない。

払わなければ覚えていてくれるの?

それが例え憎しみの記憶であれ、

どんな形であっても覚えていてくれるなら、

あなたにとって今までになかった特別な記憶になりえるのなら、

いいよ。憎んでも。

過去の彼女との思い出は全て、写真も何もかも捨ててしまうと言ってたね。

でも私とのことは
そうはさせない。

憎しみでもいいから、

大切にあなたのどこかに置いておいてね。

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