
彼・彼女の言い分
第3章 複雑な理由
先にスタスタ歩く水上の背中が…
若干…楽しそうに弾んでいる…
何があるんだよ…
ガラガラ…
「失礼します…」
華道部の部室は…しーん…
と静まり…花の微かな香りが漂ってきた…
窓際に…一人の女子生徒が…立っていた…
けっ!女子かよ!!!
その娘は俺達に気がつき…
ソワソワとし始めた…
『千花先輩……そちらの方は?』
俺を…不安そうな顔になった…
しかし、お人形さんみたいな少女だな…
瞳がクリクリ…星入ってないか?
髪は少しブラウンのフワフワ、ツヤツヤ…パーマ?
肌の色は、白くて頬がピンク…唇はプックリ…プニプニ…リップか?
ゲゲゲ…ザ・女子!!!
って感じ…俺には無理だ〜
まだ…水上が男らしく…見える…
背も低く可愛らしい…仕草も…ピッタリだな…ウェ。
『坂口さん…彼は同じクラスの高木 春…一緒について来てもらったの・・・ダメだったかな?』
坂口さんと目が合ったが…サッと外され…
『いえ…別に…いいですが…』
と…モジモジし始めた…
『千花先輩の…彼氏さんですか?』
ほら〜!!!そうなる!!!
「いや!!!彼氏とかじゃないし!!!」
ちゃんと誤解を取り除かないと!カッコイイ後輩がいたら、紹介してもらいたいし!
