
夢の虹
第1章 席替え
今までは流星と前後だったからたくさん話すことが出来た。
でももし、凄く遠くなったら?
確かに夜になればいつもの桜公園で話は出来るけど、それでもいつも一緒にいたい。
離れるの嫌だなぁ…
「…心愛ちゃん?どうしたの?」
真緒ちゃんの声にハッとした。
みんながこっちを向いている。
「う、ううん!なんでもないよ!」
私は心配させないように出来るだけ笑顔で言う。
真緒ちゃんは人の顔色の変化を見分けるのが早い。
だからあまり心配させないようにしなくてはならない。
なんでもない、と言うと真緒ちゃんは"そっか"と安心したようだ。
だが…
小百合がニヤリとした。
あ、嫌な予感。
