
真っ赤な家庭
第3章 取調室
お茶を入れながら
「刑事さんが家に来るって、ビックリしましたよ。何かあったんですか?」
「いえ、参考までにですよ。貴女の家のリフォームされている会社の件で聞きたいのですが、だいぶ利用されてますよね。
今までで何か変わったことはありましたか?」
きょとんとした顔をして
「うーん、これと言っては…いつも現場の方々は親切ですが、人がよく代わりますし…。」
「これまで思ったことでいいですよ。」
「あー!
社長の顔はこの頃見たこと無いわって、当たり前よね。
お得意様だからといって、毎回、毎回見ること無いですよね。」
「前はよくご覧になられてたのですか?」
「はい、腰ぐらいまで髪が長くて若々しくて綺麗な方でしたよ。」
何も変わりが無いと思った。
「そう言えば、ここ2年ぐらい電話の声が変わった感じだったわ。初め別人かと思ったのよ。」
別人。
別人?
