
喘ぎ声レッスン*SS追加中*
第27章 記憶の欠片
グイッ!
あたしは頭の中で言い訳をしている所為で、伸びてきた腕に対応出来ず、そのまま引っ張られた所為で勢いよくベットにダイブした。
「やっ…」
「…やっと触れた」
そのまま優の腕にすっぽりとおさまって、そのまま力強く抱きしめられる。それだけで心も身体も温かい。不思議と何かがこみ上げてくる。
ああ、やっぱりって思うんだ。
「ゆ…ゆぅ…っ」
「なぁに?」
あたしは泣きそうになった。
何故か分からない。
…最近涙もろくなったな。何でもないような事が、感動的で嬉しくて幸せで。
こうやって抱きしめられるのも、奇跡なんじゃないかって思ってしまう。
