
喘ぎ声レッスン*SS追加中*
第16章 まさかの宣戦布告
「ねぇ―――、本当に来るの?」
「ああ」
優はあたしの腕を引っ張るように歩いていく。
歩いていく先は、あたしの家。
今は親が居ないから仁一人だろう。
…多分、怒ってる。
「別に大丈夫だよ?だって――っ」
「『襲われない』
そう言いたいんだろ?」
仁に襲われると勘違いしている優は、どうしても会いたいらしいのだ。
仁は格好良いから、あたしなんかを襲う必要ないと思う。
女の子なんて昔から近づかなくても、仁の方に寄って集るんだから。
「心配性だなぁ…、もう」
「当たり前でしょ?
俺の嫁さんに、何かあったら困る」
『嫁さん』という言葉をさらりと自然に言っちゃう優。
あたしは恥ずかし過ぎて、後ろを向いた。
