喘ぎ声レッスン*SS追加中*
第15章 それは幸せの〝声〟
全て、終わったんだ。
認められたんだ。
・・・それがただただ嬉しくて。
優の顔を見ると安堵感でいっぱいになった。
「ちょっ―――」
あたしの声も気かずに、玄関のドアを閉めるとあたしを抱きかかえる優。
靴も履きっぱなしで部屋の中に入る。
「ねぇ、クツ履きっぱなし…」
「もう我慢出来ない―――」
バサリ
優のベットにあたしを寝かせて、その上に覆い被さる。
「梓。お前に触れたくて触れたくて…――」
「ひゃっ…ん」
先生は首筋に噛みついて、そのままあたしを抱きしめる。
あったかい。
幸せ過ぎて…怖いよ。
あの日拓己くんに保健室に連れてきて貰わなかったら、優に出会わなかったんだと思う。
そのまま存在も知らないまま、卒業していたんだ。
泣きそうになる。
こういう事を〝運命〟って言うのかな。
それともこれは〝奇跡〟なのかな。
どっちだっていい。
だけどもし神がいるならば、こんな奇跡を、運命をくれて。ありがとうございましたとお礼がしたい。
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