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雪の華~Memories~【彼氏いない歴31年の私】

第5章 LessonⅤ キャッツ・アイにて~孤独なピアノ~

「乱れた君は堪らなく綺麗だ」
 かなりの長い間、輝は下半身を丹念に愛撫されていた。が、聡の悪戯な手が下半身だけではなく同時に乳房への甘いに責め苦に再び及び始めた時、自分の身体に変化が起きたことを悟った。
「聡さん、止めて」
 何かがおかしい。まるで身体の奥でたくさんの鳥がはばたいているような、落ち着かない気分だ。
「聡さん、いや」
 だが、聡は撥ねる輝の身体を上から抑え込んだ。
「聡さ―」
 ふいに身体の奥で羽ばたいていた小鳥たちが一斉に飛び立った。輝は小さい悲鳴を上げ、しなやかな身体を弓なりに仰け反らせる。

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