お題小説第5弾「Dear Daddy…」
第1章 Dear Daddy…
あたし、岸本更紗(きしもと さらさ)
数奇な運命、という言葉は、あたしの人生にこそぴったりだろう。
あたしのパパは、あたしが生まれたばっかのときに、
よその家の奥さんと浮気したんだって。
それで、ドロドロの法廷闘争を経た挙句、
あたしの本当のママは嫌気が差して出奔、
パパがあたしを育てることになったみたい。
パパはその後、その不倫相手と結婚。
そっちの旦那は妻に捨てられる形になったというお話。
んで、この不倫相手があたしの新しい『ママ』になったわけだけど、
平和な時間はそう長くは続かなかったのよね。
パパはまたしても浮気したわけだ。
それで、今度はパパ、あたしも新しいママも置いて駆け落ちしちゃって、
今はどっか外国?で暮らしているっていう話。
生きてるか死んでるかもわからない。
残されたママ…
まあ、この時点で、
このママにはあたしを育てるギリなんかないわけだけど、
それでもなんとか育ててくれて、
あたしは中学生になった。
ところが、
ママ、ガンになっちゃったんだ。
それで、あたしが高校生の時、死んじゃった。
残されたあたしを、
ママの親戚は困った顔で見つめてきた。
『どうするの、この子?』
『父方の親戚に引き取ってもらうのが筋だろ?』
なんてね。
でも、あたしの『パパ』はハグレモノだったみたいで、
親戚とは交流皆無。
連絡先すらわかりゃしない状態だったみたいで、
あっちで面倒みろよ、そっちがやれよと、
ドッタン、バッタンの大騒ぎだったわけ。
その時、なんだか知らないけど、
ひとりの男の人に白羽の矢が立ったの。
それが、広くん…
ママの、元旦那。
あたし、高校1年生
広くん、48歳…高校のセンセ(しかも数学っ!)
初めて広くんの家に行ったときのことは、
今でも覚えてるよ。
小さなキャリーバックに、少しの着替えと、
当時通っていた学校の教科書とかいっぱいに入れて、
広くんの住んでるマンションを訪ねていった。
この時、あたし、はっきり言って期待してなかった。
だって、そうでしょ?
ママですらあたしを育てるギリなんかないのに、
そのママが捨てた元旦那だよ?
育てるギリなんかなおさらない。
でもしょうがない。ここしか、行くところないし。
ここに行かないと後は施設だって言われてたし。
数奇な運命、という言葉は、あたしの人生にこそぴったりだろう。
あたしのパパは、あたしが生まれたばっかのときに、
よその家の奥さんと浮気したんだって。
それで、ドロドロの法廷闘争を経た挙句、
あたしの本当のママは嫌気が差して出奔、
パパがあたしを育てることになったみたい。
パパはその後、その不倫相手と結婚。
そっちの旦那は妻に捨てられる形になったというお話。
んで、この不倫相手があたしの新しい『ママ』になったわけだけど、
平和な時間はそう長くは続かなかったのよね。
パパはまたしても浮気したわけだ。
それで、今度はパパ、あたしも新しいママも置いて駆け落ちしちゃって、
今はどっか外国?で暮らしているっていう話。
生きてるか死んでるかもわからない。
残されたママ…
まあ、この時点で、
このママにはあたしを育てるギリなんかないわけだけど、
それでもなんとか育ててくれて、
あたしは中学生になった。
ところが、
ママ、ガンになっちゃったんだ。
それで、あたしが高校生の時、死んじゃった。
残されたあたしを、
ママの親戚は困った顔で見つめてきた。
『どうするの、この子?』
『父方の親戚に引き取ってもらうのが筋だろ?』
なんてね。
でも、あたしの『パパ』はハグレモノだったみたいで、
親戚とは交流皆無。
連絡先すらわかりゃしない状態だったみたいで、
あっちで面倒みろよ、そっちがやれよと、
ドッタン、バッタンの大騒ぎだったわけ。
その時、なんだか知らないけど、
ひとりの男の人に白羽の矢が立ったの。
それが、広くん…
ママの、元旦那。
あたし、高校1年生
広くん、48歳…高校のセンセ(しかも数学っ!)
初めて広くんの家に行ったときのことは、
今でも覚えてるよ。
小さなキャリーバックに、少しの着替えと、
当時通っていた学校の教科書とかいっぱいに入れて、
広くんの住んでるマンションを訪ねていった。
この時、あたし、はっきり言って期待してなかった。
だって、そうでしょ?
ママですらあたしを育てるギリなんかないのに、
そのママが捨てた元旦那だよ?
育てるギリなんかなおさらない。
でもしょうがない。ここしか、行くところないし。
ここに行かないと後は施設だって言われてたし。
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