テキストサイズ

子猫クロワサンス(最終回)

第1章 子猫クロワサンス


「ユナ……何で…」

いろいろ聞きたかったが、仕事もあるし…


「ユナ……今はほら…仕事中だし、連絡するから…」

「あっ、そうだよね……。新しい連絡先……昔、連絡手段で使ってた音楽聴く端末…海外じゃ無意味で…」


あ~…まだ、中学だったユナはスマホなどや携帯端末を持っておらず、音楽をダウンロードして聴くことのできる端末だけだった。


ネット環境のいい場所ならLINEでやり取りできたが…それ以外はミュージックツールにしかならないものだった。


懐かしい…。


だから――――…海外で倒れた社長の所に行くとなると…連絡は一切とれなくなる…訳だ。


「もう、大人だから連絡はスマホで…」


俺は、ユナの新しい連絡先を聞き――…先に会議室を出るよう言った。


平社員の俺が、常務と会議室から二人で出てきたら怪しまれてしまう!


ユナを見送り……俺は、ユナとの再開に胸を抑え踞った。



「10年……やっぱり……会いたかったんだ…俺は…」



女性と付き合っても…仕事に打ち込んでも…がむしゃらにジョギングしても……


やっぱり…


忘れる事が出来なかったことを再確認した。





ストーリーメニュー

TOPTOPへ