テキストサイズ

陽が沈む湊、陽が昇る湊。

第4章 兄弟

夕方。
オレは凱から譲り受けたミニを運転して

日陽の勤める病院に向かいパーキングに停める。

スマホで彼女を呼び出す。

「日陽、迎えにきた。駐車場で待ってる」

オレは外に出て彼女を待った。

日陽はオレを探して駐車場に姿をあらわす。

「日陽」

オレは声を張り上げて彼女を呼んだ。

「湊〜」

彼女がオレを見つけて、手を振る

可愛い

「迎えにきてくれたの。バイクは?」

「バイクじゃない、これできた」

ミニの屋根を叩く

「えぇ〜、どうしたの? 可愛い」

「凱が譲ってくれた」

「嘘! 乗ってイイ?」

「もちろん」

日陽は車内でも子どもみたいにはしゃいでいた。

「素敵!」

お礼言わなくちゃと、早速お礼のLINEを凱に送っている。

信号待ちで振り返ると彼女はスマホを手に眠っていた。

凱に感謝だな。

夕暮れの街を走り抜ける。

家に着くと

日陽の肩を揺すり、起こした。

「着いたぞ」

夕飯は途中で弁当を買っておいた。

風呂も済ませてのんびり過ごす。

日陽はオレの懐に収まっている。

明るい色の長い髪を撫でる。

甘いいい香り。

「ねぇ、暇じゃない?」

日陽はテレビっ子なんだな。

「今度、テレビ買いに行くか」

「うんうん」

「オレいい暇つぶし知ってるぜ」

「なになに」

無邪気に聞き返す彼女をゆっくりと押し倒した。

「いいよな?」

オレは彼女の上に体重をかける。

「ここじゃ嫌」

え、またか……。

二人は歯を磨くところから始めた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ