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お話の続きは異世界で

第18章 脱がされるんじゃ堪らない

「オイラ達は荷物じゃねーってーの」

カエルが文句を言う間もガタガタ揺れる。

台車の車輪が木で出来ているからだろうか?

振動がダイレクトすぎて、はっきり言って乗り心地はあまりよろしくない。

そういった部分も、これは荷物を置く場所なんだと思える。

すると、前方から、男の人の声がした。

「悪いね」

彼は自転車を漕ぎながら、謝罪を口にする。

でもその口調は、謝ると言うよりも楽しんでいるように聞こえる。

「それでも歩いてママの所に行くよりマシかと思うんだよねぇ」

そう。

私達がどうしてここに座らされているのか。

男の人がママの所まで案内してくれるって話になって、店の外で待っていたら

「はい、お待たせ」

軽い口調で現れたのは、三輪車に跨った男の人だった。

三輪車と言っても、日本で幼児が乗るサイズのじゃない。

前輪は直径1メートル位の、大人が乗っても大丈夫なサイズのものだ。

「へ?お待たせって…」

送るって話だったよね?

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