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彼の世界は官能で出来ている。

第4章 歯痒い才能



――――プッチン!



「ちょっと――――!それは、貴方の作品を“面白い”って買ったファンに失礼じゃない?!

貴方の作ったものを貴方が否定してど~するんですか!?

貴方は才能がある!人を引き付ける文章を書く才能がある!

そんな人が――――すでに亡くなった先生の真似してど~すんだって!言ってるんです!

“熟れたあわび”だの“赤い割れ目”だの!一度使われた表現を海から拾ってど~すんだって事ですよ!

貴方の作品なら、貴方の脳みその海で拾った言葉を見せてみろって~の!

人の言葉を借りて――――人を濡らせようなんて!100年早いんだよ!」



――――ハァハァ…ハァハァ…



「百々ちゃん…?」



「頭を冷やせ!馬鹿たれ!」



私は、捲し立てるように大声で自分を否定した彼に腹が立ち、鞄から彼の本【ビショップ】を取り出し投げつけ店を出た!




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