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彼の世界は官能で出来ている。

第4章 歯痒い才能


「大学に通いつつ――――…先生の自宅に押し掛け弟子に申し出たけど…先生は俺を相手にしてはくれなかった!」



――――そ、そりゃぁ…有名大学に通う男が弟子になりたいなんて…ヤバいと思うでしょ?!



「でも、なんども通い…作品を書き見せて…ようやく弟子にしてもらえたんだ!その時は…天にも昇る気持ちだった!」



――――先生…根負けしたな…



「その中で――――…俺の作品を1つ先生が編集に見せたのが…デビュー作の【ORANGE~オレンジ~】だった」



「ええ!あの――――映画化までした…【ORANGE~オレンジ~】って…瑛斗さんの作品だったの!?
純愛映画の金字塔打ち立てた!?あれ!瑛斗さんの!!」



言葉の魔術師――――…的な凄い新人がデビューしたと当時は話題になった…


「え?…あ――――…言われてみれば…“末広 八”…だ…」


スマホで【ORANGE~オレンジ~】の検索をすると瑛斗の作家名がヒットした。


「上手く書けない官能のストレスをぶつけただけの小説でデビューするなんて…しかも、売れるなんて!

俺は!俺は――――官能小説家“水無月 睦”でデビューしたかったのに!」




――――官能のストレスってなに…?

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